パイオキュアーユーザーボイス
『パイオキュアー』の臨床における使用方法
むつみデンタルクリニック
院長 倉田 友宏 先生
2009年6月、約30年ぶりにモデルチェンジした「パイオキュアー」。30年ぶりというのもすごい話だが、逆に言えばこの「パイオキュアー」というものがそこまで完成されていたということでもある
私は臨床の場に出てまだ10年足らずであるが、最初に勤務した医院でも、実家の歯科医院でも、そして現在でもこの「パイオキュアー」を活用している。私が普段の臨床でどのように使用しているか、簡単ではあるが説明していこうと思う。
私が「パイオキュアー」を最も活用しているのは『知覚過敏』に対する処置である。
知覚過敏に対する処置として、(原因によって治療法が分かれるが)
- 薬液の塗布
- レジンでの被覆
- レーザー照射
- 咬合調整
などが一般的な治療法であるが、どれも確実な治療法でないことは皆さんも臨床の場で実感していることだと思われる。そういった治療と併用しての「パイオキュアー」によるフッ素イオン導入は非常に効果的であると実感している。
当医院での使用方法としては
- 知覚過敏を生じている部位にフッ化ナトリウムを塗布した触子を当てる。
- 200μAで5分以上イオン導入を行う。
- 過敏の程度がひどい場合は導入中に痛みを感じることがあるので、痛みを感じない程度の弱さで当てる。
という使い方をしている。導入後に知覚過敏の改善が認められない場合は薬液の塗布を併用し、数日~1週間後に再度導入を行っている。
通常は2,3回の導入で改善が認められるが、改善が認められないような症例も当然ある。
そういった症例ではその後歯髄炎を引き起こすことが多く、歯髄の炎症があまりに強いケースを改善に向かわせるのはやはり難しい。
他にもイオントレーを使ったう蝕予防や根管治療など、幅広い分野で活用できるこの「パイオキュアー」、モデルチェンジしたこともあり、今まで使用する機会がなかった先生方も見直してみてはいかがかと思う。